松山8ミュージアム連携 文化振興へ連絡協
愛媛県松山市中心部に所在する八つの美術館や博物館が相互連携を図る「愛媛/松山ミュージアム・ストリート連絡協議会」の設立総会が20日、県美術館であった。広報などの各種事業で連携し、入館者数増加や文化芸術を活用した地域振興につなげていくことを確認した。
県美術館(高橋仁館長)のほか、坂の上の雲ミュージアム(松原正毅館長)、セキ美術館(関宏成館長)、道後公園湯築城資料館(丹生谷善久館長)、萬翠荘(八木健館長)、ミウラート・ヴィレッジ(高橋祐二館長)、子規記念博物館(竹田美喜館長)、松山城二之丸史跡庭園(城戸昌輝所長)で構成。
協議会によると、大型イベントの開催やホテルの出店ラッシュなどで、近年松山市中心部を訪れる県民や観光客らが増加傾向にある。2017年には愛媛国体も開かれることから、市内電車1本で結ばれる城山公園と道後公園の間にあるミュージアムなどが手を取り、質の高い文化的な「おもてなし」の提供を目指す。
総会では、会長に県美術館の高橋館長、副会長にセキ美術館の関館長を選出。16年度事業として、一般社団法人「お城下松山」が手掛ける市中心街の店舗で割引などが受けられる冊子「お城下パスポートVol.2」(12月1日発行予定)への特典掲載や共同チラシの作製を決めた。今後は賛助会員やサポーター企業なども募っていく予定。
高橋会長は「財源は十分ではないが、各館の学芸員ら若い人のアイデアを生かしながら、他の地域のモデルになるような柔軟な取り組みを進めていきたい」と話した。